観光とIT、DX ~マーケティング~

那覇 波之上宮

IT観光

##RESUS, ##マーケティング, #BI, #MA

4.マーケティング

ここでは、市場の調査、分析、観光客の行動統計、分析などがテーマとなります。マーケティングという言葉は、本来、上記以外にもプロモーションなどの活動も含みますが、ここでは上記テーマに絞ったお話しとなります。

ビジネスに取り組むためには、対象となる顧客、市場を把握することから始まります。商品、サービスを「誰に」「どのように」販売していくのかを考えることは、全てのビジネスで重要で、観光の分野でも同様です。プロモーション、販促を行っていく際にも、顧客、市場をターゲットにした取り組みが必要となります。

例えば、地域を訪問する観光客を把握する手段として、一般的には人間を介するなどして地域や施設の訪問者にアンケートを取り、その数字から全体数を推測することが行われることが多いと思います。しかし、ビッグデータと呼ばれる情報を持つ事業者などが、独自で提供する情報も存在します。例えば、携帯電話キャリアなどが独自で提供する情報があります。ドコモが提供する「モバイル空間統計」では、 性別、年代、居住エリア、国・地域などの情報を、地域ごと1時間単位に提供しています。 アプリによるGPS情報などから情報提供する仕組みもあります。 地域経済分析システム(RESAS)といった仕組みでは、各種の地域の統計情報をデジタルで提供しており、観光客の動向も把握できるようになっています。 これらの情報を活用しながら、観光客の属性を把握すること、アンケートも用いながら、さらにその特徴やニーズを深く分析することとなります。

インターネット上では、例えば地域のポータルサイト、自社ホームページ、予約サイトなどへのアクセスを把握するGoogleアナリティクス(GA4)などの仕組みがあります。どのような層がアクセスをして、どのページのどのような情報に興味を持っているのかといった記録を把握することが出来ます。ダイレクトメールの利用やホームページへのアクセスなどにより顧客のニーズを把握し、アプローチを自動化する、マーケティングオートメーション(MA)と呼ばれる仕組みもあります。

このような取り組みにより顧客を知ることで、顧客層に向けたプロモーション、認知度向上、集客、販促の活動を実施することが出来ます。ターゲットを絞り、そこに対してより効果的にアプローチをしていくことが重要です。

顧客情報、顧客動向など情報分析のためには、 Excel等を使って、クロス分析といった手法などにより、仮設を立てながら分析を行うことも可能です。さらに、 ビジネスインテリジェンス(BI)をいったシステムも存在します。宿泊施設のリピーターづくりのために、PMS等の仕組みとセットで利用されるケース、あるいはPMSに上記機能を包含するようなシステムも存在します。

このようなマーケティングからプロモーション、集客に至る取り組みを、ロジカルに取り組むこと、いわゆるデジタル化によるデジタルデータの活用が、今後の観光事業に取り組む企業や地域観光を支えていきます。

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